動脈硬化が進むとどうなるか

血液中のLDLコレステロールやHDLコレステロール、中性脂肪の値に異常が起きて脂質異常症になっても、自覚症状はありません。
しかし、中性脂肪が200mg/dl以上で高LDLコレステロール血症と合併した場合は、血管では動脈硬化が進みやすくなります。

では動脈硬化が進むとどこで、どんな病気が起きるのでしょうか。

●狭心症、心筋梗塞、心不全
心臓の栄養血管である冠動脈が、何かの原因で狭くなると、心筋に送り込まれる血液が不足し、心筋が酸素不足に陥るのが狭心症です。

心臓の筋肉に血液(酸素)を送る冠動脈の動脈硬化が進んだり、何かの原因で血管内のプラークと呼ばれる脂肪などの固まりが破れて血栓ができ、冠動脈が完全に詰まって心筋に血液が行かなくなった状態を心筋梗塞と呼びます。

心臓は全身に血液を送り出すポンプの働きをしています。心不全というのは病名ではなく、さまざまな心臓の病気の結果、このポンプの働きに障害が生じていろいろな症状を引き起こしている状態を指すものです。

●脳卒中
脳の血管がつまったり、破れたりして、その先の細胞に栄養が届かなくなって、細胞が死んでしまう病気が脳卒中です。

●CKDシーケーディー(慢性腎臓病)
腎臓の働きが健康な人の60%以下に低下するか、あるいはタンパク尿が出るといった腎臓の異常が続く状態をCKD(慢性腎臓病)と言います。

●そのほかの血管病

以上が動脈硬化が進行して起きる主な病気です。

死の危険があったり、すぐに命にかかわることはなくても機能障害が残って車椅子生活や寝たきりになるなど、日常生活に支障をきたす病気ばかりです。

だからこそ、動脈硬化は少しでも遅らせたいし、動脈硬化の危険因子はできるだけ取り除きたいのです。

その動脈硬化の危険因子のひとつがコレステロールの問題、つまり脂質異常症です。しかも生命に直結している急性心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患については、脂質異常症が最も影響する危険因子なのです。